株式会社マックスデザイン

2025年03月03日 週刊AREA 「BUSINESS REPORT」掲載

額装・パネル・装飾展示のトータルフィニッシュワーカー
コロナ禍の閑散期に写真展示の新機軸を次々と生み出す

株式会社フレームマン代表取締役社長 奈須田一志

代表取締役社長 奈須田一志
創業65年祭

 1958年5月、額縁メーカーとして麻布の地で創業し、以来67年の歴史を刻む中で、大小様々な写真展の設営から撤去まで一手に引き受ける、額装・パネル・装飾展示のトータルフィニッシュワーカーに成長してきた株式会社フレームマン。だが、2020年以来のコロナ禍では、人が集まる展覧会自体が開かれないという、前代未聞の閑散期を経験した。

「世の中が動かない、また、自らも動けない。こんな時にこそ、今まで写真展示で課題だった難問を解決する新機軸を開発しようと発奮。まずは遠隔で細部の打ち合わせが出来るリモートルームを開設しました」と話す奈須田一志社長。30歳の時後継として入社し、以来28年間仲間達と共に奮闘を重ねてきた熱血漢だ。

 自社開発の2600㎜の超大型ローラ機を駆使した職人技で、大型パネル加工をこなす同社にとっても、素材間で発生する静電気は浮遊物が付着する原因となる最大の敵だった。この懸案を同社では、リモートルームを使った協力会社との協働で、業界初となるオリジナル除電システムを開発して見事解決した。

 その他にも、オリジナルアルミフレームを製造する「フレームファクトリー」の開設や、作品を無酸状態で保管するオリジナルケースの製造、アルミフレームとオーバーマット台紙の新色製造等、コロナ禍の中でものにした新機軸は目白押しだ。

超ド級大型のパネルソー
作品ケース製造機

 コロナ禍以前の同社にも、大型化を目指した数々の機器開発の歴史がある。先に述べた2600㎜の超大型ローラ機を始め、かつてない大きさのオリジナルアルミ複合板(1500×4000㎜)、人の背丈の数倍の6000㎜超大型オリジナルパネルソーなど、写真展示業界全体を唸らせる圧倒的な業績は世界中に轟いている。

「命懸けでファミリーを守り抜く」
その覚悟に一致団結で応えるファミリー達

 コロナ禍の最中に同社は、もう一つの苦難に見舞われた。創業の地・麻布から03年に取得・移転した両国の吉良邸跡地内にある本社ビルが新耐震基準以前の建物で基準を満たしておらず、そのビルを解体した上で、移転を余儀なくされたのだ。

「パネルを運ぶ大型エレベーターや1・2階吹き抜けのスペースが必要で、条件に合う物件が中々見付からない中、好運にも現在の葛飾区四つ木のビルに出会えました。この時はさすがに肝を冷やしたものです」と、奈須田社長は当時を述懐する。

 二科会写真展など大型展覧会でも、会場施工・美術輸送・展示装飾・ライティング・撤去作業まで一貫して行う同社は、20年以上前から実施しているギャラリーの新設・改装工事において、22年に内装仕上工事業の認可を取得し、更に守備範囲を拡げた。加えて国際基準・ESGの取得や商標登録の認可も目指す構えだ。

「スタッフはファミリー。命懸けで守ります。今日があるのは困難にも一致団結して協力してくれたファミリー達のお陰。感謝しかありません」と、奈須田社長は締め括った。(木)

【会社データ】
株式会社フレームマン

本社=東京都葛飾区東四つ木1-16-19
TEL=03-6657-6751㈹
創業=1958年5月4日
設立=1971年6月2日
資本金=2000万円
事業内容=写真・グラフィック展のトータルフィニッシュワーク、フォトギャラリーの新設・改装工事等
http://www.frameman.co.jp/

株式会社フレームマン/奈須田一志 代表取締役社長
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